第34回 「ケニアへの開発援助...JBIC(OECF)での経験と現在実施中の開発調査の経験を中心に」
講演日:2007年3月31日(土)14:30~16:30
講演者:長峰美夫氏(元JBIC(OECF)ナイロビ首席駐在員、(株)三祐コンサルタンツ顧問)
学習会報告
講師に長峰美夫さんをお招きし、ケニアへの開発援助について、ご自身の経験談も交えながらのお話を伺いました。
長峰さんにお話していただいた後、30名弱の参加者全員でQ&A形式のディスカッション!
1) アフリカ、ケニアの概観
冒頭に長峰さん自身のプロフィールを軽く伺い、ケニアの地図やケニアにあるJICA事務所からの風景の写真を見せていただきました。
アフリカ、ケニアについて人口増加率や識字率、合計特殊出生率などの数字を用いてご説明いただいた中では、ケニアの労働人口828万人のうちインフォーマルセクターが641万人というお話が印象的でした。
日本とケニアとの関係という点では、在留邦人の数が減っている現状や、日本の大幅な輸出超過の実態などをご説明いただきました。
2) 円借款事業の実績紹介
国際機関の援助政策に歩調を合わせ、日本が援助(円借款)を見合わせていた時期もありましたが、今や供与額実績では上位を譲り渡し、かつての最大のドナー国としての存在感が薄れてきているようです。
その後ナイロビ駐在員事務所の業務や管轄についてご説明いただき、さらに現在実施中の産業振興マスタープランに関連してケニアの産業における有望3業種(農産加工、農業機械、電気・電子機器/ICT)についてお話いただきました。
3) 長峰さんの体験談、アフリカとの関わり
ナイロビ最大のスラム、キベラスラムの子供たち向けに音楽教室を開催されている石川さん、ナイロビ近郊で20年以上も続く孤児院を運営なさっている菊本さんの活動をご紹介頂きました。
ケニアの動物孤児院でチーターと特別に触れ合ったお話では、孤児院のスタッフに後で心付けを渡すというストーリーをご紹介頂き会場に笑いが起こりました。
また、アフリカ開発銀行の内部の人間模様が興味深いことや、長峰さんの考えられる改善点などをお話いただきました。
4) Q&Aコーナー、総括
10分の休憩を挟んでのQ&Aコーナーでは、参加者からの鋭い質問に対し丁寧にお答えくださいました。
JBIC(OECF)ナイロビ事務所、アフリカ開発銀行での業務経験を沢山お話頂き、現地での開発業務の様子が想像できる学習会になったと思います。
5) 追記
Q&Aコーナーでは、開発による環境への影響、問題についての議論が交わされました。
環境問題改善のための円借款の案件はないのか、と伺ったところ既に沢山供与されているそうです。
中国等、円借款を止める現時期に、環境案件が多いそうです。
学習会後の懇親会も、Q&Aの続き、長峰さんの体験談などでたいへん盛り上がりました。
講師プロフィール紹介
長峰美夫(ながみねよしお)
ICU大学院卒後、1978年にOECF(海外経済協力基金...現JBICの前身にあたる組織でODAの円借款実施機関)に就職。
80年代と90年代にケニアに駐在(計6年9ヶ月)。
(99年にOECFは日本輸出入銀行と統合してJBICに。)
2004~05年にアフリカ開発銀行(本部チュニス)に出向。
2005年にJBICを退職し、(株)三祐コンサルタンツにて顧問。
ケニア駐在時には発電事業等多くの円借款事業に関わる。
他の援助機関・国等との調整・協議なども頻繁に行う。
現在は開発コンサルタントの仕事として、JICAの開発調査であるケニアの産業振興マスタープラン調査の団長として、ケニアと日本を往復しながら調査を実施中。
長峰氏とオディンガ前駐日ケニア大使のツーショット(左:長峰氏)
今年2月上旬、ナイロビの日本人倶楽部(レストラン)にて
お花見~♪
この週末はお花見真っ盛りでした☆
学習会前に運営メンバーで集まって、ちゃっかりお花見大会してました♪
ちょっと寒かったけど、桜はやっぱりきれいでした☆

